視覚障害者向けの図書として、点字図書、録音図書(テープ版、CD版)、点訳絵本、拡大文字版図書、触る絵本があります。
点字図書
墨字図書(市販されている一般的な図書)を、点訳して作成した図書。墨字図書1冊を点訳すると、点字図書では平均で4冊になります。指先で点字をなぞって読みます(触読と言います)。
以前は点字器を使って製作していましたが、現在では、パソコンと専用のソフトにより点訳・校正し、点字プリンターで印刷して製作するようになりました。
(写真は、「ハリーポッターと賢者の石」(全6冊))
録音図書(カセットテープ版)
墨字図書を、朗読し(音訳するとも言います)カセットテープに吹き込んで製作します。墨字本1冊がテープ数巻になります。1970年代から一般的に作成・利用されてきました。耳からの読書なので、気軽に聴けて、他のことをしながらでも聴けるなどの手軽さがあります。
(写真は、「ハリーポッターと賢者の石」(全9巻)
デイジー図書(CD版録音図書)
ここ数年のうちに、作成・利用されるようになったデジタル版録音図書。録音図書の内容をCDに記録し、聴きたい個所の頭出しが容易になりました。 また、墨字本1冊の内容がCD1枚に収まるため、テープ図書のように入れ替えの必要がありません。
なお、デイジー図書(写真左)を聴くには、プレクストーク(右)と言うデイジー図書再生機が必要ですが、これは日常生活用具となっています。
点訳絵本
市販の絵本に、その文章や絵の説明を点字で打った透明なシールを貼って、読んで絵本が楽しめるようにしたものです。
拡大文字版図書
弱視者用に、大きな活字で印刷された本。活字図書だけでなく、漫画を拡大したものもあります。
触る絵本
紙や布などの様々な素材を使って、手触りを楽しめるように工夫された絵本。触れたりページをめくると音が出るものもあります。小さいお子さんに喜ばれます。